ソレンセン式フェイシャルリフレクソロジー







 2014年3月 TCMリフレクソロジー モジュール1&2第一期 開催報告
   2014年3月 飯野由佳子



 

 ロネ・ソレンセンによるソレンセンシステムが日本に紹介されて10年。2014年3月、

記念すべき10周年に五十嵐桂子先生代表『フェイシャルリフレクソロジー・ジャパン』が設立されました。

この新しいスタートにふさわしいコースが、“TCM(Traditional Chinese Medicine中医学)リフレクソロジー”です。

ソレンセンシステムにおいて、顔への“フェイシャルリフレクソロジー”と同列に並ぶ足へのコースが

TCM リフレクソロジー になります。

 

 

実は今まで「TCMリフレクソロジーコースを是非日本で!」という、ロネ本人たっての希望があったのですが、

学習期間が長く本格的なコースであるため、実現することが出来ませんでした。

ですが『フェイシャルリフレクソロジー・ジャパン』設立を機に、とうとう開講が可能になったのです!

 

<TCMリフレクソロジーとは>
デンマークレベルのトップ・リフレクソロジストになりたいあなた、

「ソレンセンシステムを極めたい!」「ロネ・ソレンセンの大ファン!」なあなた

は是非TCMリフレクソロジーコースへ!

 

ソレンセンシステムの大元、元祖となったのが、実はTCMリフレクソロジー。

TCMリフレクソロジーを基盤として、派生したものがフェイシャルリフレクソロジーであり、

であり、ニューロハンドリフレクソロジーなのです。

このコースは、すべてのロネ・ソレンセンコースの始まりです。

 

ロネはフェイシャルリフレクソロジーの考案者として世界で知られますが、

そのルーツはこのTCMリフレクソロジーにあります。


フットリフレクソロジーの学校は沢山あっても、顔へのリフレクソロジーがなかったため、

2002年祖国デンマークでソレンセン式フェイシャルリフレクソロジーを発表しました。

すると瞬く間に爆発的人気を博し、これが世界中に広まり、引っ張りだこに・・・。

そして現在22か国でソレンセンシステムのコースが開催されています。

そんなわけで世界中を飛び回らなくてはならず、ロネ自身が本当に大切にしている

TCMリフレクソロジーを浸透させる時間がなかったのだそうです。

 

 
 
 

デンマークのリフレクソロジストのレベルは世界トップにあげられます。

このコースはデンマークの法的リフレクソロジーコースと同等だそうです。

ですので、このコースを完結させれば、“真に治癒を目的としたリフレクソロジートリートメントができる

プロフェッショナルになれる”ということ!

このコースでしっかりとベースを作ったうえで、自分の専門分野に特化したコースに進んでほしい、

というロネの願いが込められています。だからこそ「TCMリフレクソロジーは是非初心者に学んでほしい」

とはロネからのメッセージです。

すでにニューロフットリフレクソロジーを学ばれた方もご安心ください。

専門分野を先に学ばれたことになり、フェイシャルリフレクソロジーとのコンビネーションが素晴らしいのは実感されていると思います。

このコラムでは、ニューロフットリフレクソロジーとTCMリフレクソロジーとの違いをこれからご紹介していきますね。

さて、このTCM(中医学)リフレクソロジーですが、その名のとおりダイレクトに経絡に関連したリフレクソロジーです。

ロネのコースを受講された方なら、彼女が中医学の教えを重要に考え、その教えを組み入れていることはご存知だと思います。

TCMリフレクソロジーは、ソレンセンシステムの中でも特に中医学に特化した内容になっています。

反射ゾーンであろうとツボであろうと、経絡に乗った刺激が身体に伝達され、経絡の流れそのものを促進させていきます。さらにTCMリフレクソロジーによる足からの刺激は、血液循環を促進させるのが特徴です。

血液循環に伴い、リンパ循環も促進させます。フェイシャルリフレクソロジーとニューロフットリフレクソロジーは血流を促進させるものではありません。

 

 

それでは、血液循環が促進されるとなぜ良いのでしょうか?


・血流が上がり、各臓器に酸素と栄養が分配されしっかり届きます。新しい細胞が生まれ、時に修復され再生されます。
  それによって臓器が強化されるのです。


・新たな神経細胞がつくられ、神経ネットワークが作られる為、神経がより伝達されやすくなります。
 そして脳が活性化し、神経伝達物質が身体全体の調整をしていきます。


・血液循環が促進されれば筋硬直も弛緩され、筋肉強化もされます。


・ホルモンや生化学物質の分泌が促進されることによって、ホルモンバランスが整います。


・リンパシステムの働きが促進されることによって老廃物排出が促され、免疫機構が整ってきます。


いかに足から循環促進をすることが大事か、おわかりいただけましたでしょうか?

 
 
 

<TCMリフレクソロジーの長所>
さらに具体的に、TCMリフレクソロジーが持つ、他とは違う素晴らしい点をご紹介しますね!

●古代中医学を基本とし、チベット式哲学を組み込んだメソッド
ロネは1990年代アルゼンチンで中医学を学んだ時、チベット医学に出会ったそうです。

中医学と神経系を融合させたメソッドがチベット式。このチベット式では、一か所への働きかけで経絡にも、

神経系にも働きかけることができます。ロネはそこが気に入っているそうです。

効果をもたらすことのできるものしか取り入れないロネは、数々の臨床例から自分のシステムにこのチベット式医学を取り入れています。


ベーシックなリフレクソロジーゾーンと中医学を組み合わせているリフレクソロジストは多くいますが、ロネはチベット式神経学に基づいたゾーンと中医学を組み合わせたリフレクソロジーを展開しています。

 

●一つの系統で全ての機能を上昇させる
経絡の乱れを戻し、大元の原因への働きかけをする。そして5行全ての経絡バランスをとっていくことは、ミクロコスモ(小宇宙=人間の身体)とマクロコスモ(大宇宙=地球)のバランスをとっていくことにつながります。TCMリフレクソロジー、ソレンセンシステムが目指しているのは、まさにここです。TCMリフレクソロジーのメソッドは、一つの系統の中に経絡、神経系、さらに経絡に関連する臓器、感情、内分泌、感覚器、筋肉への働きかけが含まれている為、一か所から全方向へのアプローチができることが大きな特徴であり、大きな効果が生まれるゆえんです。

「それではフェイシャルリフレクソロジーとTCMリフレクソロジーの違いは?」と思われることでしょう。

私がロネに質問したところ、「もちろん両者とも経絡への働きかけはするけど、フェイシャルリフレクソロジーは脳と神経系の作用に強く、TCMリフレクソロジーは血流とリンパ循環の作用に強いうえ、さらに中医学に特化した臓器反射区と筋肉反射区への働きかけになっている。これが大きな違い」とのことでした。

 

●100もの反射区がある
TCMリフレクソロジーでは100以上の反射区が学べます。直接のタッチで100以上ある各器官の状態を把握でき、身体全体をスキャニングしていきます。そしてどこに不調が生じているか、不調のグレードも顕著に把握できるのです。同時にこれらの臓器へトリートメントを行っていることになります。ここまで詳細な総チェックはフェイシャルリフレクソロジーとニューロフットリフレクソロジーでは残念ながらできません。


 
 


初日前半で学ぶ主要臓器の反射区。その後各経絡の関連反射区へとさらに細部の反射区を学びます

 

●バイポーラー(双極性)
「どんなに健康な人でも、どんなにしっかりとしたトリートメントが必要な人でも、どんな病気に対しても、バイポーラーの顔と足からの刺激は必要」とロネは言います。

特に「精神疾患、慢性、重度の疾患と聞いたらバイポーラーの刺激」となるそうです。

こういった方々にはしっかりとした伝導が必要だからです。バイポーラ-の刺激によって、顔(フェイシャルリフレクソロジー)から脳、神経系へ、足(TCMリフレクソロジー)から経絡、血液循環、リンパ系の循環が促されます。

フェイシャルリフレクソロジーとTCMリフレクソロジーを組み合わせることは、中枢神経と経絡との最強ともいえる双方向からの働きかけになるでしょう。

 

●感情への働きかけ
TCMリフレクソロジーは“気”(クウォンタムエナジー)の流れも促進させます。

ニューロフットリフレクソロジーはトラウマのリリースをしますが、TCMリフレクソロジーは中医学による気の作用を強める為、「精神、感情に大変強いアンチストレス・メソッド」とロネは言っていました。

 

<TCMリフレクソロジー モジュール1・2>
実は10年前、ロネにフェイシャルリフレクソロジーを学んだバルセロナで、TCMリフレクソロジーのごく最初の部分を、スペインの生徒さんに交ざって受講しました。

現在の内容よりもっと簡素化したものでしたが、とても人気のコースだったのです。

特にヨーロッパでは、中医学やオリエンタルなものに対する憧れ、神秘的な感情、興味を持っている方が多く見受けられるように思います。

グループの生徒さんはほとんどがプロフェッショナルリフレクソロジストで、ほぼ全員がフェイシャルリフレクソロジーのコースも受講していました。

フェイシャルリフレクソロジーを学ぶと皆ロネのファンになり、ロネコースのリピーターになってしまうのでしょうね。

スペインの生徒さん達が言っていたのは

「経絡ごとの色で分かれた反射ゾーンがわかりやすい!これをみると、経絡と臓器、筋肉との関連がわかるから、頭に入りやすい。」

「他の学校で習った反射区よりはるかに多い。リフレクソロジストとしての幅が広がって、受講してよかった!」

「フェイシャルリフレクソロジーとのコンビネーションは最高!クライアントに絶対すすめてみよう!」

などなど、ポジティブなフィードバックばかりでした。私もこのクラスがとても楽しかったのです。

スペイン人はきさくで底抜けに明るく、すんなり自然に私を受け入れてくれ、休み時間はビーチに近い日当たりのよいテラスでリラックス。

私にとって、美しい思い出とこのTCMリフレクソロジーコースが重なるのでした。

 

 

時が流れて、日本で初開講のTCMリフレクソロジーを受講してみると・・・

まず座学では、他のコースでは聞いたことがない、私や桂子先生さえ今まで聞いたことのなかった、

“ロネがTCMリフレクソロジーを作り出すまで” の長い歴史を知ることができました。

こういう歴史があったからこそ、ロネはチベット式のメソッドを取り入れたのねと納得。

他に足や顔の観察法、経絡学も、今までより詳しく掘り込んだ解説があり、「いつロネの話を聞いても勉強になるなあー」と痛感しました。

さらに注意事項や施術後の説明などの基本的内容も、改めて詳しく解説がありました。

全体的に、初心者にこそ学んでほしいというソレンセンシステムの基本がしっかりと伝えられたことで、私も改めて基本の大切さを見直すことができ、知識を新たにすることができました。

ロネに感謝!

 

とにかく反射区が多いので、実技に多く時間が割かれます。

これはリフレクソロジストとして、施術をするのも受けるのも楽しい所。

とにかく循環がすぐ良くなるので、瞬く間に眠くなって(寝て?)しまいます。

どこかから寝息も聞こえてきて、全員でトリートメントを楽しみましたよ!
ニューロフットリフレクソロジーは眠くなるトリートメントではないので、そこも違いでしょうか。

 

手技は、クリームやオイルを使用して、支えの手の力を利用しながら、上へ上へと押し流していきます。

ここでディポジットを探りながら身体にスキャンをかけ、同時に臓器反射区へトリートメントを行っていることになります。

これだけ沢山の反射区があり、循環がかなり良くなるせいか、私は施術を受けた後は疲労感が少し続きました。

ロネ曰く「健康な人が7時間エクササイズをしたのと同じくらいの効果」なんだそうです。

でもその後は体調も良く、精神的にも安定していたと思います。

残念なのは日本でこの施術をできる人がまだ少ないので、なかなか施術が受けられないこと。

一度施術を受けると、健康維持のために是非続けたいと感じさせるトリートメントなのです。

従来のベーシックなリフレクソロジーで少し物足りないと感じる方には是非おすすめしたいです!

 

 

<結び>
私はこのコースが「デンマークのプロフェッショナルリフレクソロジストと、同等レベル」ということが、大変大きなことと捉えています。補完療法士として、デンマークのリフレクソロジストは世界でも憧れの的だからです。「フェイシャルリフレクソロジー、TCMリフレクソロジー、ニューロフットリフレクソロジーの3つのメソッドを使いこなせるリフレクソロジストは、世界でも最高レベルにあたる」と世界中を見てきたロネは言います。特に寝たきりの方やリハビリテーションが必要な方をトリートメントしたい方、身体に変化をもたらすリフレクソロジーを目指す方は、是非TCMリフレクソロジーコースを受講なさるとよいと思います。

 

ご存知の方も多いと思いますが、ロネは中東で人道的な活動を続けています。中東で行われているのはテラピア・テンプラーナ(早期介入療法)ですが、テラピア・テンプラーナではフェイシャルリフレクソロジー、TCMリフレクソロジー、ニューロフットリフレクソロジー、ニューロハンドリフレクソロジーの組み合わせとなり、TCMリフレクソロジーの教えは必須です。

 

私自身も本当に力を必要としている方にセラピーをしたいという気持ちが強いのですが、このTCMリフレクソロジーを習得し、幅広く活躍できるセラピストになりたいと思っています。ロネが再来日する秋に、是非皆さんと一緒にお勉強できることを楽しみにしております!

 

 

 

 

 

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